
ノアの方舟といえば、皆さん、ご存知だと思います。旧約聖書に書かれている大洪水の話です。この大洪水の話、ノアの方舟以外にも、似たような話が世界各地に神話として残っています。ウィキペディアによれば、シュメールの洪水神話・ギルガメシュ叙事詩・ギリシャ神話、中南米のアステカ神話・インカ神話・マヤ神話、また、中国では易を発見した「伏義」という王様が洪水を生き延びて人類の始祖となった、という伝説が残っています。神話、伝説、というと、架空の話のように感じますが、本当にそうでしょうか。そんな大洪水が実際に起きた、と証明することは難しいかもしれませんが、逆に、なかった、と証明することも、また難しいのではないかと思います。
渚カヲルが「定められた中で演じることを永遠に繰り返している」と語った、いくつもの棺が輪になっている場面、輪廻転生をイメージしました。輪廻転生の輪を繰り返しているということは、今までずっと同じことを繰り返してきているということ。大洪水も繰り返し起きていた、という可能性を示唆しているのではないかと感じました。
今の人類は何度目かの人類だ、という話を聞いたことがあります。人類は何度も絶滅している。そして、また最初からやり直すことを繰り返している。今、この現代の人類は何度目かの人類だ、というのです。とんでも話だ、として嘲笑することも出来るでしょう。でも、もしそれが真実だったら。また大洪水で人類は絶滅するはずです。
前にも「絶滅の原因」という話を書きましたが、大気中の二酸化炭素濃度が1000PPMを超えると、生物の大量絶滅が起こっているそうです。地球には意志があり、二酸化炭素濃度が1000PPMを超えると、生物を地球上から駆逐するためにわざと隕石をぶつけるんだ、というのです。それも、地球が壊れずに、地表の生物だけが死に絶える絶妙な大きさの隕石を呼び寄せるんだそうです。
また、「海洋無酸素事変」という現象があります。海水温が上がり、極の氷が融解することで海水の温度差がなくなり、海の循環が途絶えて海底が無酸素状態になる。それによって海の生物が窒息死し、その死骸が腐敗してさらに生物の死が広がっていく。極の氷がすべて融解すれば、当然陸地が水没することになり、陸上生物の絶滅にも繋がっていきます。このとき堆積した死骸が、石油になったそうです。これは、過去に少なくとも3回起きていることが認識されているとのこと。この石油の大半を人間が掘り出して使ってしまったため、二酸化炭素濃度が上がって、今度は「石油を作る状態」に移行しつつあるのではないか、と言われているそうです。詳しいことはネットで調べてみて下さい。
どちらも、人間が原因を作った、と言えるのではないでしょうか。原因を作ったのが人間なら、それを防ぐのも、人間しかいないはずです。絶滅の繰り返しがただの神話なのか、それとも現実になるのか。それは誰にもわかりませんが、わからないなら、それに備えるべきだと私は考えます。シン・エヴァンゲリオンは、ネオンジェネシス、新しい世界を創出しました。それは、私達現実の人間も、繰り返しを離脱して新しい世界を創出できるはずだ、というメッセージだと思っています。
次は、またさらに別の視点で書いてみます。